
今回は今年10月に実施した北岳での二ホンジカ搬出テストの様子を報告いたします。
日本で2番目に高い山として有名な北岳での初めての運用実績となります。
今年12月にDJI FlyCart 100の発売があり、今後さらに市場規模の拡大が予想される物流市場についてこれから運用を始める事業者様は是非最後までチェックしてください!
南アルプス国立公園 UAV試験搬出業務の概要

今回は環境省 関東地方環境事務所様からのご依頼で、南アルプス国立公園におけるUAV試験搬出業務を実施致しました。簡単なオペレーションは下記の通りです。
・日時 : 2025年 10月
・実施地: 山梨県南アルプス市
・輸送先: 北岳山荘付近
・ルート: 広河原山荘付近~北岳山荘付近
・飛行距離:片道約5.2km
・高低差: 約1300m
・送信機: デュアル制御モードを利用
・運搬量: 1回15kg程度(片道)
背景と目的
南アルプス国立公園は、3,000m級の山々が連なる日本を代表する山岳地域で、高山・亜高山帯には貴重な固有種など多様な生物が生育しています。1990年代以降、ニホンジカによる高山植物への食害が深刻化し、生態系に大きな影響を与えているため、仙丈ヶ岳の高山帯でシカ捕獲が行われてきました。
従来は、生態系への影響や水源汚染を防ぐため捕獲個体を解体したのち歩荷で搬出していましたが、山岳地では歩荷での搬出が困難な場所が多くあるため、上空を使う新たな搬出方法を検討すべく運搬用ドローンを使った搬出を実証することとなりました。
オペレーション

基本的にはDJI Delivery Hubにて地形データを見てある程度のルートを選定し、正確な高度を測るために現地調査時に測量用ドローンにて測量し、最適かつ最短ルートを作成しました。
山間部での長距離飛行は電波の視通の良い場所が絶対条件となるため、現地調査の段階からかなり慎重に選定しました。
結果
今回の業務は搬出に係る運航オペレーションシステムを構築することが目的であったため、飛行時間、バッテリー消費、積載重量などの情報を把握するために飛行しました。片道分の運搬のみであったため、往路時は空荷、復路時に荷物を積載して飛行しましたが、結果バッテリー交換なしの設計で行くと積載量は「15kg」が限界であるという結論になりました。今回のような大きな高低差のある地形では特に往路(低い場所から高い場所への飛行)のバッテリー消費がかなり高く逆に復路(高い場所から低い場所への飛行)ではそこまでバッテリーを消費しないので、慎重なルート設計をすればアプローチが可能であることが分かりました。
展望

弊社では常に最新技術を取り入れ、安全かつ最適な運搬方法を常に模索しています。
この記事がこれから物流市場に参入される事業者様、既存ユーザー様の参考になれば幸いです。

