今回は2017年にDJIからリリースされたDJI Gs Pro(自動操縦アプリ)について実際の業務で使用した事例と合わせて解説を致します。
ドローンの自動操縦を簡単にできる方法ですのでUAV測量をこれから行いたい方は必見です!
Gs Proって何?
DJI GS PRO(DJI GroundStation PRO) とは自動操縦を制御またはミッションを計画するよう設計された iPad アプリです。 シンプルなインターフェイスを兼ね備えタップを数回するだけで完全な自動操縦が可能になります。飛行中もドローン自身の安全機能が働きリスクを最小限に抑えます。DJI 製ドローンと GS PRO を使うことで、空撮、建設業、精密農業、エネルギー産業、捜索・救助、安全管理など多様な産業用途での効率を飛躍的に高めます。
GS PROの主な特徴は下記の通りです。
・DJI 製ドローンに完全特化した純正アプリケーション
・直感的なインターフェイス(日本語化)
・業務利用を意識した機能群
・基本無料で利用可能
・対応している機種であれば同じ飛行ミッションで飛行ができる
・飛行ミッションの共有ができる
Gs Proを使用した事例紹介
今回は全てDJIからリリースされている商品で実際の業務を行った事例を1つご紹介させていただきます。業務内容:ゴルフ場の1ホールごとの面積を知りたい
<使用した製品>
・Mavic 2 Pro(ドローン)
➡コンシューマ機(一般向け)でも面積計算をするにはドローンだったので今回はMATRECE 300 RTK(M300RTK)やPhantom 4 RTK(P4R)など高精度の座標を取得できるドローンは使用しませんでした。
・DJI GS Pro(iPad専用自動操縦アプリ)
➡点検業務や測量業務など幅広い活用用途があるiPad専用アプリです。(無料)
・DJI Terra(sfmソフト)
➡メーカー(DJI)からリリースされている点群処理ソフトです。
DJI Terraではミッション計画(自動操縦)・データ取得・エリアマッピング・データ分析と様々な機能がございます。
※今回はDJ Terraのデータ分析機能を使って面積を抽出しています。
DJI Gs Proの設定方法
まずは今回使用したGs Proの設定方法を見ていきます。※特に重要な部分をピックアップして解説致します。
①飛行高度(地上画素寸法GSD)設定高度:53m、GSD1.2CM/PX 地表面データを撮影する上で最も重要なのはこちらの飛行高度です。
高く設定しすぎると写真の解像度が荒くなってしまい逆に低く設定をしすぎると
飛行時間が長くなります。
そこで考え方の基準となる公共測量マニュアルには1センチ当たり1ピクセルに設定すると規定があります。
今回は周辺環境や欲しいデータの関係で1.2CM/PXとしました。
②オーバーラップ率・サイドラップ率 設定:90%、62% ラップ率はオルソ画像、3次元点群データを作る上で非常に重要な設定項目です。
必要以上に比率を上げると効率が悪く逆に少なくすると合成することができません。
そこで今回も公共測量マニュアルに従いオーバーラップ率90%、サイドラップ率60%に近い数字で設定を行いしました。
※横の重複が心配だったので少し多めにサイドラップを確保しました。
③飛行時間とバッテリー本数 予定:約74分、バッテリー5セット 最後はこのミッションにかかる時間と必要なバッテリー本数の確認です。
今回の飛行では予定通り約74分ほどで飛行が完了しましたが必要だったバッテリーは4本でした。
※少し多めに予想してくれます。
DJI Terra解析結果
今回撮影した全体像がこちらになります。 このデータをクローズアップして面積を測りたい場所を選択するとこのようになります。 こちらのホールでは約1.16haあることが分かりました。まとめ
いかがでしょうか?今回はDJI Gs Proについての解説と事例についてご紹介させていただきましたが、簡易的な計算であれば簡単に作業を終えることができます。
この業務の作業時間はデータ取得から面積計算までで1日で終了しました。
DJI Terraを動かすことができるノートパソコンを所有していれば現場で処理することも可能です。
是非ご活用してみて下さい!
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