今回は、DJI製品初の蓄電池「DJI Power 1000」の紹介をします。
ドローン業務のサポートにも勿論、アウトドアや普段使いにも問題なく使える製品になります。是非最後まで一読のほど、よろしくお願いします。
DJI Power 1000の特徴
DJI Power 1000は、バッテリー容量が1024Whで、最大2000WのAC出力もすることが可能なDJI初の蓄電池です。
バッテリー容量の豊富さでいいますと、例えば100Wのスピーカーを連続で使うとなると、約10時間と十数分ほど稼働が可能です。
さらにAC出力では、最大連続で2000Wの出力もでき、消費電力の多い炊飯器や電子レンジといった電化製品なども動かすことが可能です。
スペックは以下のとおりとなっています。
モデル | DYM1000L/DYM1000H |
容量 | 1024Wh |
重量 | 約13kg |
サイズ | 448×225×230 mm (長さ×幅×高さ) |
ポート数 | AC出力 × 2 USB-C × 2 USB-A × 2 SDC × 1 SDC Lite × 1 AC入力 × 1 |
AC出力 | DYM1000L: AC 100-120 V、50/60 Hz、最大連続出力:2200 W DYM1000H: 220-240 V、50/60 Hz、最大連続出力: 2200 W ※日本国内では、電圧が100 Vであるため、日本版の最大連続出力電力は2000 Wです。 |
AC出力 (バイパスモード) |
DYM1000L: AC 100~120 V、12 A、1440 W DYM1000H: AC 220~240 V、10 A、2200 W |
USB-A出力 | 5 V、3 A 9 V、2 A 12 V、2 A 最大出力電力(チャンネル毎):24 W |
USB-C出力 | 5 V、5 A 9 V、5 A 12 V、5 A 15 V、5 A 20 V、5 A 28 V、5 A (EPR) 最大出力電力(チャンネル毎):140 W* * USB-Cポートは140 Wの最大出力に対応しています。
充電するデバイスがPD 3.1プロトコルに対応し、 EPR(拡張電力域)の仕様に合致したUSBケーブルを使用する必要があります。 |
SDC & SDC Lite出力 |
SDC:9~27 V、最大電流:10 A、最大出力電力:240 W SDC Lite:9~27 V、最大電流:10 A、最大出力電力:240 W SDCポートとSDC Liteポートの両方が拡張アクセサリーに対応しています。 |
AC入力 | DYM1000L: AC 100~120 V,1200 W(充電),1440 W(バイパスモード) DYM1000H: AC 220~240 V,1200 W(充電),2200 W(バイパスモード) |
SDC & SDC Lite入力 |
SDC:DC 32~58.4 V、最大400 W、8 A SDC Lite:DC 32~58.4 V、最大400 W、8 A SDCポートとSDC Liteポートの両方が拡張アクセサリーに対応しています。 |
電池の種類 | LFP電池(リン酸鉄リチウムイオン電池) |
サイクル回数 | 3000サイクル以降は、80%以上のバッテリー容量を維持します。 25℃の室温環境下で600 W 標準充電モードで充電し、1000 Wの出力時に測定した値です。 |
保管環境温度 | -10℃~45℃ |
他の蓄電池と比較するとポート数がAC出力のみでなく、USB-A、USB-Cが二個口で対応しているのが魅力的です。蓄電池によって、接続したいのに数が少なかったり、USBタイプの出力が無いことでACアダプター頼りになってしまうことがありましたが、DJI Power 1000はAC以外のポートも豊富に揃っていることから、接続できる電子機器が増え、給電接続待ち等の問題を解消することができます。
蓄電池を購入するにあたって、DJI Power 1000はどれほどの給電/充電能力があるのか気になるところではあるかと思います。
そこで公式から発表されている給電/充電能力をまとめてご紹介します。
DJI Power 1000の給電/充電能力
充電能力については以下の順でご紹介します。※公式から掲載されている給電/充電時間や回数については、
試験ラボの環境下で行われた測定データになりますので、あくまでも参考値です。
1.DJIドローン
2.キャンプ&ロードトリップ
3.コンテンツ制作
4.家庭用バックアップ電源
5.DIY
1.DJIドローン…代表的なシリーズを記載しています。
※当社では全てのDJIドローンで充電時間を計測しましたので気になる製品がございましたらお問い合わせ下さい。
製品名 | 給電時間 ※バッテリー残量10%から95%までの充電 |
DJI Mavic3シリーズ インテリジェント フライトバッテリー |
32分 |
DJI Air3 インテリジェント フライトバッテリー |
30分 |
Inspire3TB51 インテリジェント フライトバッテリー |
28分 |
M30シリーズ TB30 インテリジェント フライトバッテリー |
32分 |
DJI Power 1000は特定のDJIドローンには、DJI Power SDC超急速充電機能が搭載され、急速充電を可能としています。そのため、1日外で飛行するようなスケジュールでも難なく飛行することができます。
※急速充電をするには、別売りの充電ケーブルを購入する必要があります。
ちなみに多くのユーザーがいる「Matrice 300/350 RTK」のバッテリーTB60/TB65を検証してみました。
バッテリーステーションに空の状態の本体バッテリー1セット(2本)と、WB37バッテリー1本(送信機外部バッテリー)を挿入したところ、平均820Wの出力で、約40分で充電が完了しました。
※1セット充電すると平均30%~40%残るので合計1本と半セットほどの充電が可能でした。
2.キャンプ&ロードトリップ…
続いては、アウトドアなどの用途で扱う場合の給電回数/時間となります。
用途 | 給電回数/時間 |
スマートフォン | 57回分 |
キャンプ用ライト | 32回分 |
コーヒーメーカー | 55分 |
車載冷蔵庫 | 19時間 |
プロジェクター | 9.2時間 |
電動扇風機 | 9時間 |
スマートフォンの充電回数につきましては、57回と複数の人ともシェアをしても問題なく、キャンプ等のアウトドアでは、車載冷蔵庫は重宝しますのでこういった電化製品にも対応できるのも頼もしいです。
3.コンテンツ制作…
屋外での写真撮影やクリエイター活動の場合の給電回数/時間となります。
用途 | 給電回数/時間 |
デジタルカメラ | 59回分 |
ドローン | 12回分 |
撮影用照明機材 | 1.2時間 |
スピーカー | 64回分 |
ノートパソコン | 9回分 |
こちらは、映像コンテンツでの使用を例としていますが、この中でも特にノートパソコンに関しましては現場では、必須級の電子機器になりますので給電回数が9回分のため、長時間の屋外の活動でも難なくこなすことができます。
4.家庭用バックアップ電源…
停電などの非常時を想定されたケースで使用する場合の給電時間となります。
用途 | 給電時間 |
ランプ | 92時間 |
冷蔵庫 | 45時間 |
Wi-Fiルーター | 76.8時間 |
ジューサー | 3.6時間 |
炊飯器 | 1.2時間 |
電子レンジ | 1.3時間 |
非常時を想定されたケースでも、十分過ぎるほどの給電性能です。
停電が発生した時に冷蔵庫は中に入っている食材が駄目になってしまいますので、それのみの使用でも45時間は稼働できるのはかなり便利といえます。
5.DIY…
今ではブームから文化に移り変わっているDIY。
消費電力も大きい電動のこぎり等の工具を使用されるケースでの給電時間となります。
用途 | 給電時間 |
電動切断工具 | 40分 |
電動チェーンソー | 29分 |
削岩機 | 1.2時間 |
DIYでの使用は、作成する家具などにもよりますが、大きい家具を作るには少し物足りなさが感じてしまうかもしれません。
ですが、DJI Power 1000の給電方法は家庭用コンセントの充電のみで無く、他にもカーチャージャーや太陽光パネルを使った充電方法もあります。
※カーチャージャーや太陽光パネルでの充電は、専用のアダプターを用意する必要があります
充電方法 | 詳細 |
家庭用電源 | 1200W 急速充電モードと600W 標準充電モードの両方に対応し、 バッテリー残量100%まで充電するのに最速で70分程度です。 バッテリー残量80%までなら、わずか50分で充電できます。 |
車内電源 | DJI Power 車内電源ソケット - SDC 電源ケーブル (12V/24V)を使用すると、 カーチャージャーを介してDJI Power 1000を完全に充電できます。 |
太陽光発電 | DJI Power 1000は、DJI Power ソーラーパネル アダプターモジュール (MPPT) もしくはDJI Power 車内電源ソケット - SDC 電源ケーブルで、 ソーラーパネルに接続し 、環境に優しい太陽光充電を行えます。 スマートなMPPT(最大電力点追従)アルゴリズムにより、 接続したソーラーパネルで生じる電圧を リアルタイムでモニタリングできます。 このアルゴリズムが電圧電流の最高値 (V-I)を追跡し維持することにより、 最適化された効率的な方法で、 ソーラーパネルはDJI Power 1000を充電できます。 |
DJI Power 1000は、業務以外での用途もしっかり活躍できるのがお分かりいただけたでしょうか?近日DJI製品を使った検証や、その他の電子機器を使ってみての検証をする予定です。乞うご期待ください。
まとめ
いかがでしょうか。DJI初の蓄電池「DJI Power 1000」今までのドローン業務のお供には勿論、アウトドアや非常時での用途にも問題なく使うことができます。こちらの蓄電池は、¥104,000円(税抜)で販売中です。
※公式HPを見ると「DJI Power 500」が紹介されていますが日本では現在「DJI Power 1000」のみの販売となります。
その他にも、太陽光発電用のパネルやアダプター、自動車電源アダプター、特定のドローン専用急速充電ケーブルのオプションパーツの販売もしています。
※当社に実物がございます。お気軽にご来店下さい。
5/17に富山で弊社主催の「DJI産業用ドローン点検/測量実演会セミナー」を行います。
産業用ドローンにご興味のある事業者様は是非ご参加下さい。 弊社ではDJI製品の販売だけではなくDJI製品の販売促進イベントやドローンスクール(国家資格など)を開催をしています。是非チェックして下さい!
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